4年
北川杏璃
マルチゼミ
作品説明
13年前に最愛の祖父が亡くなった。
実のところ、私と祖父には血縁関係もないうえ、戸籍上でも繋がってはいない。
しかし、私のことを家族として孫として愛情深く育ててきてくれた。
そんな祖父の「形あるものはいつか壊れる」という言葉を思い出したことをきっかけに、セルフポートレートを用いて祖父との思い出の場所で当時と同じ行為を行い、過去と現在の自分を照らし合わせ、理解と消化を試みた。
形あるものが常に変化していく儚さと、虚しさ。
一方、形なきものが残す大切さと、美しさ。
私と祖父の素敵な物語を他者にも懸命に伝えようとする“私の声”が、本作品を通して肉体から溢れ出している。
見てくださる方へ
この度は作品を鑑賞いただき、誠にありがとうございます。
私は会話というコミュニケーションを大切にしております。そのため、肉体からも声を溢れさせてコミュニケーションを図ることに関心を持ち、セルフポートレートを用いて作品制作をしております。本作品でも、私の思いが鑑賞者へと伝わり、コミュニケーションが生まれることを願っております。
また、今後の制作活動にも活かしていきたいと思うので、感想を書いていただけると幸いです。マシュマロから感想をお待ちしております。
